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福津市の海の水質



1、福津市に接する海域

 私たちが住む福津市には、海域を大きく分けると、福間海水浴場、 宮地浜海水浴場、津屋崎海水浴場、恋の浦、白石浜海水浴場、勝浦浜 と言う6つの海水域があります。
どの海水域もきれいであってほしいものですが、海の中を覗くと、 それぞれの水域で、海の生物にいろんな変化が起きていることを気づくと思います。 この変化はどうして起きるのだろうか、いろいろな原因があると思われますが、 沿岸の変化、海に流れ込む水系の水質、そしてその結果、海域の水質変化、 海の環境変化に至るのです。



2、海域の水質変化の経緯

 このページでは、福津市の沿岸海域における、近年の水質変化を掲載しています。 この水質は、2016年(H28)以前は環境省が、 2017年(H29)以降は福岡県が、海水浴場を対象として水質測定したものです。 残念ながらこの測定海域には、恋の浦や勝浦浜は含まれていません。
海域における水質測定は難しく、海流は流れており、 時間差や気象状況など、数m離れただけで測定値は変わります。 福間、宮地浜、津屋崎は海域として繋がっていますが、ご覧の通り水質値は異なっています。

1つのエリアの水質を求めるためには、そのエリアにおいて平面的に数か所のポイントを決め、 さらに水深毎に採水を行い水質を測定します。従って1つのエリアの水質値を出すためには、 多くの水質分析を行い算定しなければなりません。
2016年に記載する環境省測定値は、多くの測定値から最小値と最大値を記載、 ( )内にその平均値を記載しています。 福岡県も同様の採水を行い、測定したと思われますが、最小値や最大値の発表は無く、 記載した数値はその平均値と思われます。
以上のことを踏まえ、各海域の水質変化をご覧ください。(水質検査は、毎年6月中旬頃実施)



年度 測定項目 福間 宮地浜 津屋崎 白石浜
判定 判定 判定 判定
2016 (H28) 糞便性大腸菌(個/100ml) 2以下 A 2以下 A   2~32  平均( 3 ) A 未実施 判定無
油膜の有無 未実施
COD(mg/l)  1.1~2.0  平均( 1.7 )  1.2~2.8  平均( 2.0 )  0.6~4.1  平均( 1.8 ) 未実施
透明度(m) 1m以上 1m以上 1m以上 未実施
2017 (H29) 糞便性大腸菌(個/100ml) 4 A 2 A 4 A 不検出 AA
油膜の有無
COD(mg/l) 1.7 1.6 1.6 1.5
透明度(m) 1m以上 1m以上 1m以上 1m以上
2018 (H30) 糞便性大腸菌(個/100ml) 不検出 AA 不検出 AA 不検出 B 不検出 AA
油膜の有無
COD(mg/l) 1.4 1.9 2.2 1.0
透明度(m) 1m以上 1m以上 1m以上 1m以上
2019 (R1) 糞便性大腸菌(個/100ml) 不検出 AA 不検出 AA 不検出 AA 不検出 AA
油膜の有無
COD(mg/l) 1.0 1.2 1.4 1.1
透明度(m) 1m以上 1m以上 1m以上 1m以上
2020 (R2) 糞便性大腸菌(個/100ml) 不検出 AA 不検出 AA 不検出 AA 不検出 AA
油膜の有無
COD(mg/l) 1.2 1.2 1.2 0.9
透明度(m) 1m以上 1m以上 1m以上 1m以上
2021 (R3) 糞便性大腸菌(個/100ml) 不検出 AA A 不検出 AA 不検出 AA
油膜の有無
COD(mg/l) 1.1 1.3 1.0 1.1
透明度(m) 1m以上 1m以上 1m以上 1m以上
2022 (R4) 糞便性大腸菌(個/100ml) 不検出 AA 不検出 AA 不検出 AA 不検出 AA
油膜の有無
COD(mg/l) 1.2 1.1 1.7 1.1
透明度(m) 1m以上 1m以上 1m以上 1m以上
2023 (R5) 糞便性大腸菌(個/100ml) A 不検出 AA 不検出 AA 不検出 AA
油膜の有無
COD(mg/l) 1.5 1.8 1.8 1.2
透明度(m) 1m以上 1m以上 1m以上 1m以上

2016年 環境省H28年水浴場水質調査結果  2017年~福岡県海水浴場調査結果より



3、水質判定基準 福岡県判定基準表



この判定基準は、福岡県が行っている基準ですが、環境省も同じです。 少し用語の解説を記載しておきます。


・ふん便性大腸菌
大腸菌及び大腸菌と良く似た性状の菌の総称で、 畑の土の中にも見られますが、一般的には人や動物の排泄物に多く存在する菌で、 ふん便による水質汚濁の程度を表す指標として用いられます。

・油膜の有無
海面上に油膜の浮遊が確認できるか、目視で判定します。

・COD(化学的酸素要求量)
水中の有機物などを酸化剤で酸化するときに消費される酸素量のことで、 海域や湖沼などの汚濁程度を表す指標として用いられ、 数値が大きいほど水質汚濁が進んでいることを示します。

・透明度
通常は、透視度計と呼ばれる特殊な器具を用い計測します。 1mの棒状の筒の底部に目視プレートを置き、筒に満たされた海水を通し、 目視プレートのマークが見えれば、透明度1m以上(全透)など判定します。


このように、基準表の横並びに書かれた数値をすべてクリアしていれば、 その海域はAA、A、Bなど判定されます。


私たちは今後も海の水質を掲載し、監視していきます。


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